EVの走行距離 電費
自動車産業が世界的にEV化に向けて進んでいます。
EV化は限りある化石燃料からの脱却とそれに伴う二酸化炭素排出量抑制のために必要な方針です。
ただ、地球環境の為だけに価格の高い電気自動車を購入することはメリットが少ないと感じる方が多いのではないでしょうか?
その為に電気自動車に対する知識を得ることが必要になります。
まず電気自動車の気になるところで一度の充電でどのくらい走行できるのかが気になるところとなります。
エンジン(ガソリン・ディーゼル)車では、一般的に
「1Lの燃料で何km走れるのか」を数値に表して「燃費(Km/L)」と言います。
簡易な計算方法として
給油の際に、走行メーターを0に戻して次回給油時に走行距離から給油量を割って実燃費計算したことがある方も多いと思います。
エンジン車の「燃費」に対してEVでは「電費」と呼ばれます。
「電費」の単位は電力量を表す「Wh(ワットアワー)」です。
燃費と同じ考えで行くと「Km/ kWh」となります。(車載バッテリーの単位がkWhの為)
ただし、EVのカタログには「交流電力量消費率」と記載され、単位は「Wh/Km」となります。
単位からもわかるように「1Km走るにはどれだけの電力量が必要か」と燃費と逆の考えで、
燃費or電費:数値が大きいほど燃費が良い
交流電力量消費率:数値が小さいほど燃費が良い
となります。
では同等スペックのエンジン車とEVで比較をすると
前提条件
エンジン車:1.2L CVT車 WLTC:16.4km/L
EV車: WLTC:155Wh/km
ガソリン単価:¥170/L(2021.4.12現在 大阪府平均)
電気料金:¥25.71/kWh(2021.4.12現在 関西電力 従量電灯A 第2段階)
換算
エンジン車の燃費(km/L⇒L/km)
1÷16.4 km/L≒0.061L/km
電気料金(kWh⇒Wh)
25.71/kWh=25.71÷1000=¥0.02571/Wh
エンジン車:1kmあたりの燃料代
0.061L/km×¥170=¥10.37
EV車:1kmあたりの電気代
155Wh/km×¥0.02571=¥3.99
走行距離1kmでの比較だとEV車がエンジン車の半分の電気(燃料)代となります。
電気代も上がってきていますが、それ以上にガソリンの価格の高騰が続いています。
EV車はガソリン車の半分の電気(燃料)代となる為、かなりの燃料費のコストカットが可能となります。
EVの満充電時での最大走行距離は車載バッテリー容量で簡易計算が可能です。
車載バッテリー容量:40kWhの場合
WLTC:155Wh/kmとすると、1÷155×1000=6.45km/kWh
40kWh×6.45=258kmとなります。
車載バッテリー容量によって走行距離は変わりますが、外出時でも最近はかなりインフラ整備されているため充電ステーションが多くバッテリー切れの心配は少なくなっています。
また、自宅に充電設備を設置することで毎日充電が可能なので毎日最大距離を走行できることになります。